路傍の花

安達太良山麓はわりと手つかずの自然が残っています。
折々の散歩に軽口を叩きましょう。

名誉院長 鈴木 孝雄

春ーその5

福太郎(飼い犬)15歳、
毎日朝夕の散歩が欠かせません。

診療を息子に任せてからは、
日課になりました。

新緑に染まりながらのんびり歩きます。

オダマキ


古くから庭などに植えられました。

東北や北海道の高山に分布する
小型のミヤマオダマキを改良した園芸植物です。

花形が、アサやカラムシからとった糸を巻く糸巻(苧環おだまき)に
似ていることでこの名がつきました。

道端のそこかしこに、
ユニークな花を見つけることが出来ます。


前回の「ヒトリシヅカ」でも述べた「静御前」は、
その後捕えられ、
鎌倉幕府の居並ぶ武将の前で舞を強要されました。

しづやしづ しづのをだまき繰り返し 昔を今に なすよしもがな と、

義経恋慕の歌をうたい、
涙ながら舞って、
頼朝を激怒させた故事があります。

スノーフレーク


別名がスズランズイセンと言われるように、
釣り鐘形の花が咲く様子は鈴蘭に似ています。

よく見ると、
小さな白い花には緑の点状のアクセントが
洒落たガラス製のランプシェードを思わせます。

空地や道端に緑の葉と白色の花が目立つ群生が見られます。

丈夫な花で花壇から逃げ出し、
野生化したしたものです。

ヒメフウロ(シオヤキソウ)


何年か前から、
岳温泉水路添えにピンク色の小さな花を咲かせる草花を見つけ
気になっておりました。

今回、写真を拡大観察し、
ハクサンフウロに似ていることに気付きました。


ハクサンフウロは高山植物で加賀白山の名がついており、
安達太良山系では鉄山と鬼面山に群生し、
紅紫色、径3センチの花は誰からも愛されます。

ヒメフウロの花は1.5センチほどで小さく、
淡い紅紫色に濃い筋があり、
茎や葉も紅色に染めてきれいです。

本来は特定の山岳地帯石灰岩地に自生し、
絶滅が心配されるレッドリストに選定されておりますが、
園芸品種が出回り、
北海道や本州に急速に分布を拡大しております。


ヒメフウロ(姫風露)の名は、
ヒメは小さいという意味で、
フウロの語源は分かっていません。


なお、別名のシオヤキソウは塩を焼いた臭いがするからです。



撮影
「オダマキ」 2021.5.1 道端にて
「スノーフレイク」 2021.5.1 空地にて
「ヒメフウロ」 2021.5.1 道端にて



2021.5.6



春ーその4

ハルザキヤマガラシ

散歩はぶらぶら歩きが一興、
花たちと無言の問答で名前がわかれば一層楽しいですが、
図鑑で調べてもなかなか難しい。


最近、知人から
「あおもり まち野草」村上義千代文と写真
東奥日報社刊をいただきました。

本の帯に「道端の植物それぞれに物語がある」とあります。
『春になれば、郊外の道端は黄色に染まる。
多くの人たちはこう思う。
「菜の花、きれいだな」と。
が、この花は菜の花ではない。
今、急速に勢力を広げている帰化植物ハルザキヤマガラシだ。』―略

「菜の花、きれいだな」がヒントになり、
ハルザキヤマガラシを知りました。


ハルザキヤマガラシはヨーロッパ原産で、
最近増え続けています。
繁殖力が強く、
「日本の侵略的外来種ワースト100」にもリストアップされました。

黄色の花や葉に光沢があり、目立ちます。


緑ヶ池遊歩道や階段下の野原を黄色に飾っているのが
まさにハルザキヤマガラシです。

今まで、「菜の花、きれいだな」で過ごしていました。

名の由来はヤマガラシに似て、
春に咲くことによります。

セイヨウジュウニヒトエ


日本固有種ジュウニヒトエに似て、
北ヨーロッパ原産ですから
セイヨウジュウニヒトエです。

幾重にも花をつける姿を
平安時代の女官の正装十二単(じゅうにひとえ)に見立てて
名付けられました。

鑑賞用に栽培されていましたが、
1970年ごろから野生化し全国に広がったそうです。

セイヨウタンポポ


タンポポ、
なんと軽快な響きでしょう。

異国的な感じもありますが、
頭花の蕾を鼓(つづみ)に見立て
「タンタンポコ」という音色から生まれた
という説が有力です。


江戸時代、戦がなくなった侍たちは
時々登城して殿様に挨拶するだけのサラリーマン生活が定着しました。
そこでタンポポ園芸ブームになったと。


セイヨウタンポポはヨーロッパ原産ですから
セイヨウがつきます。


一時は繁殖が強く、
わが国在来のタンポポを追い出し野原を占有されてしまう
と心配されましたが、
近年は在来種との交雑が増え
純粋のセイヨウタンポポは少ないと言われています。

植物の世界もグローバル時代です。


黄色のアクセントで飾るタンポポは春の野辺には欠かせません。



撮影
「ハルザキヤマガラシ」 2021.5.1 道端にて
「セイヨウジュウニヒトエ」 2021.4.26 保育所土手にて
「セイヨウタンポポ」 2021.4.23 道端にて



2021.5.2



春ーその3

セントウソウ(オウレンダマシ)

眼下に深堀川をのぞく旧道の林下に
ひっそりと咲くセントウソウの群生を見つけました。

10センチほどの茎の先にごく小さな5弁の白い花がつき、
まん丸の蕾はほんのりピンク色です。

控えめだが実に可愛い。


セントウソウの名の由来は諸説があり
不明とされますが、
別名のオウレンダマシは細かい切れ込みのある葉が
セリバオウレンに似ていることからです。

ムラサキケマン


少し開けた林下の生垣の中、
紅紫色の花が咲いていました。

花は細長い筒状、
先が唇状に開き、
後方は袋状に突き出します。

葉はやわらかですが、
長い茎が角ばっています。

ケマン華鬘とは仏殿の装飾具のことで、
花の形から名付けられました。

有毒植物です。

ハルリンドウ


別荘にお住いの知人から、
夏無川の手前に咲いている紫色の花は何の花かと聞かれ、
即座にハルリンドウと答えました。

友人から二本松城山で咲きはじめた情報がありましたからですが、
自分ではまだ見ていなかったので、
早速カメラ持参で出かけました。


高さが10センチと小さいですが、
鮮やかな青紫色の花が上に向かって咲き、
目立ちます。

花冠は漏斗状、
先が5(6)裂し裂片の間に副片がつき、
10(12)弁花のようにみえます。

端正で美しいです。


リンドウの名は根を薬用にする竜胆に由来し、
春に咲くリンドウですから、
ハルリンドウです。



撮影
「セントウソウ」 2021.4.21 志津旧道にて
「ムラサキケマン」 2021.4.20 道端にて
「ハルリンドウ」 2021.4.26 道端にて



2021.4.26



春ーその2

ヒトリシズカ(ヨシノシズカ)

清楚な姿に心奪われます。

その物静かな草姿から静御前(しずかごぜん)(注)に例えられました。

吉野山で舞う静の美しい姿から
[吉野静](よしのしずか)と呼ばれる別名もあります。

白い花に見えるのは雄しべの花糸で、
花にはがく片も花弁もありません。


注:静御前は舞の名手の白拍子で、源義経の愛人、義経都落ちにより別れます。

ノボロギク


ヨーロッパ原産、明治のはじめに帰化しました。
今や世界中にある世界種です。

黄色の筒状花は春から夏、
暖かいところでは1年中見られます。

果実が熟すと頭花は白い球状になり、
その様子を「ぼろくずの塊」に見立て、
ノボロギクの名が。

気の毒と言えば気の毒な名前です。


花は平開しないが、
その基部の三角形の斑点が洒落ています。
しかし、全体の様子がなんとなくみすぼらしい感じを歪めません。

コスミレ

今は深堀川の水流計を点検に来る市役所職員の車のほか
歩く人がいない旧道で、
両車輪の轍のど真ん中に見つけました。

「スミレ」であることはすぐわかったのですが、
なんとも大きい。


山渓カラー名鑑「日本の野草」を検索しました。

「Viola japonica 山野に生える多年草、根は白い。
葉は長卵形で長さ2-5センチある。
基部は浅い心形となり、
裏面は淡紫色を帯びる。

葉柄の長さは2-8センチ。
花は春早く咲きだし、
径1.5-2センチで、
淡い青紫色から淡紅紫色まで変化に富む。

側弁と唇弁には紫のすじが入り、
側弁には普通毛がない。
距は細長く長さ6-8ミリ。
和名は小スミレだが、小型とはいいがたく、
ふさわしい名前ではない。」
(336頁)


ほぼ間違いがないと思いますが、
素人の私には判断出来ないので引用しました。



撮影
「ヒトリシズカ」 2021.4.20 自宅にて
「ノボロギク」 2021.4.21 道端にて
「コスミレ」 2021.4.21 志津橋旧道にて



2021.4.22



ヤブレガサ


昔といっても戦後まで、
安達太良山登山は岳温泉が出発点でした。
いまも「登山道入り口」に大きな石碑が立っておりますが、
歩く人はありません。

写真の場所から急坂を登ると、
旧名所の一つ「金剛山展望台」です。
眼下に岳温泉全景を一望し、
阿武隈山系の山々、
そして二本松市や郡山市を眺望することが出来ました。
今は周囲の樹木が大きくなり、全く見えませんが。


ヤブレグサは葉が掌状に深く裂け、
まるで「破れ傘」、
これほど名前と実物がピッタリで一度見たら忘れません。
といっても、竹を割って作った雨傘を、
ボロボロに破れた傘を見たことがない世代に通じるものかどうか。

ナズナ(ペンペングサ)


春の七草の一つ、
食用や薬用に利用される越年草で
全国どこにもあり、
わが国には古く入ってきた史前帰化植物と考えられています。

小さい十字形の白い花は可愛い。

ナズナの由来は明らかでありませんが、
別名は果実の形が三味線の撥(ぼち)に似ていることから、
三味線の音色の「ペンペングサ」です。


「よく見れば薺(なずな)花咲く垣ねかな」(芭蕉)
とあるように古くから人びとから親しまれてきた。

そして冬の寒さに耐えて緑の葉を広げるナズナは
邪気を払う不思議な力を秘めていると信じられてきたのである。
正月七日は、ナズナなどの「七草がゆ」を食べて万病を除くという風習は、
平安時代初期からあったらしい。
-週刊朝日百科 多田多恵子原文より引用

子供のころ「七草がゆ」をどこの家でも食べた、
懐かしい記憶があります。


「ペンペン草が生える」は家などが荒れ果てているさまをいうと広辞苑にありますが、
「貧しい」イメージです。
しかし、貧しさの中にも豊かな日常がありましたね。

カキドオシ


日本在来種、
道端や林縁に生える多年草。

つる状の葉が垣根を通り抜けて伸びるので
「垣通し」の名がつきました。

花は淡紫色の唇形、
下唇が大きく濃い赤紫色の斑紋があります。
これは昆虫を呼ぶためのマークで
蜜標と呼ばれます。



撮影
「ヤブレガサ」 2021.4.12 旧安達太良山登山道にて
「ナズナ」 2021.4.15 道端にて
「カキドオシ」 2021.4.15 自宅庭にて



2021.04.17



早春ーその4

コブシ

かつて順天堂大同窓会誌に投稿した随筆「安達太良から」が
兄の友人、医者で作家の森田功氏から
高評をいただいたことがありました。


「故郷に開業して15年になりますが、
ここの生活がとても気にいっています。
正直言って冬は厳しいのですが、
それだけに里より遅い春がやってくると、
ウキウキしてきます。

残雪の安達太良山と澄みきった青空を背に
輝くばかり真っ白のこぶしの花が咲くと、
早春の香りを漂わせて樹林の若葉がいっせいに芽吹き、
山麓一帯が新緑に蘇ります。

そしてほんの一時、
いろんな樹木の若葉が明るい太陽を映して
微妙な色あいを見せる時が一番の幸せな時です。

この頃から森の中には生命がみなぎってきて
次々樹木の花が楽しめます・・・略」


最近地球温暖化が進行、
桜の開花も同時になり、
春一番のコブシという季節感が失われたように思われます。

コブシの和名は拳の意味で
蕾の形にもとづいたものとされます。

キブシ

あだたら保育所前から坂を下り、
深堀に曲がる三叉路の荒れた小広場で、
黄色の四角形小箱を連なって下げた奇妙な低木を見つけ、
翌日撮影しました。

四角に見えたのは蕾で、釣り鐘状の黄花です。

キブシは日本固有種で、
樹木では珍しく4数性、
がく片も花弁も4枚ずつ、
鐘状の花冠は平開しません。

果実が五倍子(ゴバイシ)の代用になるためキブシ、
またはマメブシの和名があります。
(原色樹木大図鑑による)


この広場は昔の辻ではなかったかと考えています
二本松-永田経由、原瀬経由、岳方面、深堀に至る4つの主要道の辻です。

広場正面の石段の上に大勢至石塔があり、
左側には無縁者墓地があります。

文政7年(1824年)旧暦8月15日、
豪雨による山津波が発生し、
元「嶽(岳)の湯」が壊滅しました。
「岳山崩れ」と言われ、
公式記録では、死亡63人、怪我46人、無事87人となっていますが、
当時働いていたとされる湯女100人については記録がなく、
数十人が死亡したと言われます。
この人別帳から抹消された人(無人)が無縁者墓地に合葬されました。
悲しい歴史です。

また、この広場の中央に大きな石があり、
(今はありません)
野辺送り葬列はここにお棺を安置し、
全員で大きな数珠をいただいて念仏を唱え、
最後のお別れをしました。
-子供のころの記憶です。
娑婆と黄泉の国との「辻」でもありました。



撮影
「コブシ」 2021.4.3 自宅にて
「キブシ」 2021.4.3 深堀辻にて



2021.4.10



早春―その3

数日前からウグイスの囀りが聞こえてきます。
安達太良山の森の木々がなんとなく「ときいろ」に色づき、
春の足音が高くなりました

タチイヌノフグリ

「星の瞳」とよばれるオオイヌノフグリと混同されることがありますが、
青紫色の花は小さく、
直径3ミリほどです。

ヨーロッパ原産の帰化植物で全国に広がっています。

茎が立っているから「タチ」の名が。


賑やかな雑草たち

拙宅は手を加えず春の訪れを待ちますので、
雑草天国になります。

ヒメオドリコソウを中央に、
タネツケバナ、
ノミノフスマ、
タチイヌノフグリなど、
賑やかなことです。


ミヤマシキミ

山地の木陰に生える常緑低木で、
高さが50センチ内外から1メートルと低いのですが、
7-10センチの葉が枝上に集まり
輪生状で光沢があり、
周りの藪が茂らない早春の今頃にとくに目立ちます。

和名のシキミは悪(あ)しき実から転訛(てんか)したものとされ、
葉や実は有毒です。


アオキ(青木)

日本固有種で宮城県以南の樹林に自生する
高さ3メートルの常緑低木です。

栽培が簡単なため、
観賞植物として世界各地に植えられています。

当地では、つやつやした常緑のアオキを住宅の庭や林中に多く見ます。
私の家にも意識して移植した記憶がないのに大小、数株あります。


「楽しめるほどの貧しさ青木の実」高原 桐


繁殖力が強く、
あまり日が当たらない木陰にも、
そっと緑を添えてくれます。
こんな庶民的な佇まいが素晴らしい。


アオキは雌雄異株、
4,5月紫褐色の花が咲き、
雌株では12月には大きな実をつけ、
熟すと大きな真っ赤な実が実に見事です。
しかし、一度に赤くならない。

したたかな植物の戦略かも。



撮影
「タチイヌノフグリ」 2021.3.26 自宅にて
「賑やかな雑草たち」 2021.3.26 自宅にて
「ミヤマシキミ」 2021.3.24 林縁にて
「アオキ」 2021.3.26 自宅にて



2021.3.29




早春―その2

ノミノフスマ(蚤衾)


季節の循環は妙、
汚れない真っ白い雪が溶け、
薄汚れた褐色の落葉で覆われたバラ園に、
一つ、また一つと小さな緑が芽生え、
やがて優しい春陽により、
一気にグレーンカーペットを敷き占めます。

近づいてよく見ると、
小さな花が輝いています。
「星のお王子様」の誕生です。


「小さな花が散りばめられて星のように美しい。
属名の”Stellaria”はラテン語の”stella”で、「星」を意味し、花の形をよく表している。
小さい花だが、近づいてよく見ると何とも可愛らしい花である。
花弁が10枚あるように見えるが、基部で2裂していて5弁である。
葉は1cmほどで中央に1脈があり、柔らかい。
この小さな葉をノミの寝る布団にたとえたもので、発想が面白い。
ふすまは掛け布団のこと、
最近ではノミもみないし、ふすまの言葉を使われることはない。」
菅原久夫著「日本の野草-春」

小学館の見事な記述です。


ハンノキ(榛木)


散歩は中型犬福太郎の赴く方向へ。

今朝は温泉街を下り左折、
そしてガソリンスタンド前を左折した目前に、
裸の梢に細長い尾状の黒紫褐色の花をぶら下げた高木を見つけました。

妻は得意げにハンノキと教えてくれました、
流石です。
しかし、何十年もよく通る道筋なのに今まで気が付きませんでした。

「はんの木のそれでも花のつもりかな」 
一茶

ハンノキは水湿のある低地に普通にあり、
昔は稲架用に植えられたそうです。
葉が出る前に、枝先に4-7センチ、垂れ下がって咲くのが雄花です。
雌花は雄花下部の葉えきに付き小さいので目立ちません。

日本名はハリノキが転化したものとされますが、
ハリノキの語源は不明です。



撮影
「ノミノフスマ」 2021.3.21 自宅バラ園にて
「ハンノキ」 2021.3.7 岳温泉ニコニコ橋付近にて



2021.03.14



早春

三寒四温と言われますが、
朝晩のきびしい冷え込みと乾燥により
春の芽生えがいつもより遅いようです。

フキノトウ


フキノトウ、
フキは日本古来から食用とされた重要な野菜、
「春の皿には苦みを盛れ」という言葉通り
独特の風味、
苦みが珍重されます。


フキ(蕗)は漢字が示すように路傍のありふれた草ですが、
知られていないことが意外と多いように思います。

まず、フキノトウからフキに変身するのではありません。


「莟(つぼみ)とはなれも知らずよ蕗(ふき)のとう」
蕪村の観察眼に感服しますね。

そうなのです、
フキノトウは花の蕾で、
葉(フキ)が出る前に独立して出てきます。
フキは地下茎でつながっていますが別に出ます。

フキノトウは生殖器官、
フキは栄養器官の役目、
昨年書きました「ツクシとスギナ」の関係と同じです。

第2にフキノトウは皆同じように見えますが
(実際、区別は難しい)
雌雄別株なのです。

雌株では花が終わるころ茎が40-70センチ伸びてきます。
白く熟した果実が風に舞い繁殖の種となります。


フキの名の由来は用便のあと、
この葉で尻を拭いたことからとされます。
尾籠ながら、昔はそう珍しいことではなかったです。

(独白):早春の風味フキは東日本大震災・原発事故以来、採取、食用する人が少なくなりました。日本古来の食文化が原発事故の「フクシマ」では忘れられようとしています。

マンサク


花は黄色線形、
葉が出る前に前年の枝の節に数個ずつ集まって咲きます。

まだ冬枯した灰色の林中を凝視しないとなかなか見つかりません。

和名は花を「たわわに黄色く実る稲の満作」に見立てたものとも、
また、早春に「まず咲く」からとも。


マンサクの名を口にしただけでも豊かな気持ちになります。

番外:モグラ塚

モグラは土の中にトンネルを掘って
その中に暮らしている小動物です。
トンネルは50m四方に広がり、

トンネルを掘る際に出る余分な土を地上に出します。
その土が塚のようになります。

春先に多く見られます。
土の中のこと、
モグラの生態はわかっていない謎が多いらしい。

想像力を駆り立てられますね。



撮影
「フキノトウ」 2020.3.6 岳温泉水路にて
「マンサク」 2021.2.28 S宅庭にて
「モグラ塚」 2021.2.22.鏡ヶ池公園にて



2021.3.7



令和3年新春 コロナとともに

新型コロナウイルス感染症が報告されて1年、
依然として感染拡大が続き、
終息への道筋が見えてきません。


WHOは世界で200万人が死亡したと報じました
(2021.1.16)


患者さん一人一人と向き合って治療する医師にとって、
これは耐えがたく衝撃的な数字です。


「新型コロナで失われた命は戻りません。
『悲しみは消えないという人に告げる適切な言葉は見つかりません』
しかし、大きな困難は変革の原動力に、
より良い社会への力になる。
そうしていかなければならない。
それが2021年を生きる者の責務だと思います」という、
人類と感染症の歴史に詳しい山本太郎氏の言葉に共感し、
光を見いだします。


戦中生まれの私には生まれて二度目の我慢比べ、
「頑張らなくちゃ」と独言しております。

サザンカ


ヤブツバキやサザンカは日本固有種です、
古くから日本人に愛され、
栽培されました。

幕末にはヨーロッパで、
また戦後アメリカで改良栽培されて、
近年、多くの栽培種が逆輸入され、
自生種、栽培種の区別も難しいです。

また、ツバキとサザンカの区別は
花の時期
(サザンカ10-12月、ツバキ12月―4月)、
花の形
(平面的、筒状立体的)
などから行いますが、
実際には難しく頭を抱えてしまいます。

クマザサ


ササ属は準固有種で、
学名にSasa・・・と頭に日本名が付く植物の一つです。

あまりにも身近な存在、
つい観察を怠りがちです。

クマザサは隈取(くまど)りが出るササで
庭園などに植栽されます。

自生はたいへん珍しく、
日本全国に見られるのは栽培種が
野生化したものとされます。



撮影
サザンカ 2020.12.26 旧H荘にて
クマザサ 2021.1.11 鏡ヶ池公園にて



2021.127




12月

冬薔薇(ふゆそうび、ふゆばら)


「冬薔薇の一輪風に揉まれをり」
虚子


四季咲きのバラは12月になっても咲き、
雪帽子をかぶる真紅のバラの姿に
身震いするほど驚嘆したことがあります。


私がバラ作りを始めた動機は
恩師福田保先生(当時杏林大学学長)から贈られた色紙でした。

1輪の赤いバラに添えて
「患者にさからわず、患者をなぐさめ、納得せしめ、
信頼をおこさしむ、すべて病人のため尽くす精神」
と先生の信念、
そして郷里で開業する私へのメッセージ、

私の宝物です。


バラを愛でる気持ちは変わりませんが、
体力を考えて無理をしないことに徹しておりますので
可哀想なくらいですが、
一度も消毒しないのに、
黒星病などの病虫害が発生しません。

無農薬リンゴに黒星病がないのと同じ原理かと
勝手に考えます。(#1)

写真は日本で作出され、
1964年東京オリンピックを記念して
「聖火」と名付けられました。

#1:谷村志穂著「りん語録」

枯菊


「枯菊になほ愛憎や紅(あか)と黄と」 久保より江

この句を村上護著「今朝の1句」12月5日の項に見つけ、
随分以前のことですが、
会長(二本松ロータリークラブ)挨拶に使いました。

―菊の花は枯れても散らず、その残骸をさらす。
盛時が華やかなだけ、一層哀れをそそる。
愛憎の艶があるからだろうかー

作者、久保より江は二本松藩出身のわが国耳鼻科学の先覚者、
九州大学教授久保猪之吉の奥さんです。

猪之吉も歌人、
夫婦で明治の歌壇に名を連ねました。

なお、より江は松山市生まれ、
夏目漱石、正岡子規が一時寄宿していた松山「愚陀仏庵」家主の孫娘で
「吾輩は猫である」に女子学生として瞬時現れ、
大笑い、朗読会を中断させます。

愉快!

番外:菊筏(きくいかだ)


今秋はコロナ禍のため
「二本松の菊人形」が来年に延期されました。

そこで処分されることになった菊を活用し、
水盤に浮かべ、
花筏(はないかだ)に見立て、
市内の店舗に飾り、
「菊のまち二本松」をPRするものです。

二本松商工会議所女性会のアイデア。


散った花びらが帯のように浮かび、
静かに流れる花筏、
弘前公園を思い出します・・・。



撮影
冬薔薇 2020.12.11 自宅にて
枯菊 2020.12.12. 路傍にて
番菊筏 2020.12.11 武田床屋駐車場にて



2020.12.19



11月 Ⅱ

フユノハナワラビ


山地の林縁や野原などに自生する多年生草本です。
多くはありませんが、
散歩中に時々発見します。

秋から翌年3月まで冬枯れしない「冬の花蕨」で、
「早蕨(さわらび)」とは対比してしまいますが、
食べられないと思います。

ヤツデ


真冬でも輝くような光沢の特大な葉、
テングノウチワの別名が相応しい。

晩秋、幹の先端に30センチもの花茎が直立、
多数の白色小花を集め丸くなった花の姿が凛として見事です。

すぐ近所のSさん宅、毎日眺めて楽しんでいます。

今年の春先にきつく剪定されたので
どうなるかと心配でしたが、
無事でした。

和名は掌状に深く裂けた多数の葉を「八」で表しています。

当地の塀と玄関があるお家ではどこでも見られます。

ヤマモミジ


秋が深まると
落葉広葉樹林は葉を落とす前に変化しますが、
単なる老化現象と見るにはあまりに美しく、
自然の摂理なのでしょう。

植物が持っている色素の主なものは
クロロフィル、カルチノイド、アントシアンの3つ、
クロロフィルは光合成に不可欠な緑色色素、
黄色の色素はカルチノイド、
秋になってクロロフィルが分解され消失してしまうと、
カルチノイドが残され黄葉となります。
紅葉は葉に残存した糖分がアントシアンに変化して赤くなります。

湯の森公園では10メートルもの大きなヤマモミジが黄葉し、
林を明るくしています。

春の若葉も素晴らしく、
毎年この出会いを楽しみに待っています。

番外:カイノキ(階の木)


カイノ木は2500年前、
孔子廟に植えられたことから
「孔子木」即「学問の木」と呼ばれております。

日本に渡来したのは大正4年とされますので
珍しい木と言えます。


10年前に急逝した安斎盛敏先生は
非常に博識多才で実行力を持った方でした。

31年前、新しい医師会館を建設することになり、
それを記念して「階の木」を移植したいと熱望され、
全国の種苗会社に依頼、
1年後に京都の会社から入手した苗木を自宅で2年間育て、
会館駐車場の右側に移植したものが写真の木です。

医師会員の世代交代が進み、
今では忘れられた木となりましたが、
安斎先生の「仁」と「学問」への熱い情熱を
忘れてはいけないと思っています。


追記
カイノキは落葉高木、
街中ですので剪定せざるを得ません。
成長も早く、
本来なら10メートルにもなっていたか、
また紅葉も素晴らしい筈です。
残念に思っています。



撮影
「フユノハナワラビ」 2020.10.20 前の山林中にて
「ヤツデ」 2020.11.13 S宅にて
「ヤマモミジ」 2020.11.14 湯の森公園にて
「カイノキ」 2018.11.3 安達医師会館にて



2020.11.19



11月

安達太良山頂上から始まった紅葉前線が、
色づいた落葉を舞わせながら時雨、
木枯らしとともに当地を過ぎ去ろうとしています。

マユミ(実)


午後の散歩の帰途、
自宅に近い安達太良体育館駐車場で
赤い実をつけた折れた小枝を見つけました。

割れた果皮から真っ赤な実を覗いています。

80メートル前方の山際に夕日に染まる
マユミを見つけた瞬間です。

樹高6メートル、
直径目通し20センチ、
大きいです。

随分以前から時々通る道筋なのに
今までまったく気がつきませんでした。

その2日後、
10メートルほど離れた藪で
少し小ぶりな木を見つけました。

岳温泉には公園樹として数本の植樹がありますが、
野生のものはそう多くありません。

今年はマユミの当たり年なのか。

しらまゆみ(シロマユミ)(実)


本宮市の郷土史研究家菅野正一氏によりますと、
安達太良山の東に広がる台地が、
安逹野であり、安達が原、
この安逹野に自生する檀(真弓)で作られる弓は
強靭で、武人が持つことを誇りとしました。

また、古来から縁結びの樹木として詠まれ、
強い弓を引くように
貴方の心をとらえたい
と詠みました。
(菅野正一編安達太良真弓(安達の真弓)集による)

万葉集、古今和歌集などから収録した和歌は
なんと79首に及びます。

そのうちの11首が「しらまゆみ」(白檀)を詠っております。

しかし、江戸末期の二本松藩地誌「相生集」では
白檀は枯れて今はないとあり、
漫言(出放題の言葉)かどうか研究すべきと述べています。

これは私見ですが、
「しらまゆみ」は写真が示すように漫言ではなく、
実在するものと思っております。

ツリバナ(実)


山地にある小高木で材が粘り強く、
子供のころ、
弓や二股の小枝で「ぱちんこ」を作り
遊んだ記憶があります。

当地では「やままゆみ」、
「つりばなまゆみ」と呼ばれております。

花は5弁で花梗(花序の軸)3-6センチ、
7-8ミリの花柄が全体として吊下るのがツリバナの由来。

果実の露出した真っ赤な種子が可愛くてきれいです。

番外:二本松市指定天然記念物「館野のイチョウ」


根元周回10.4メートル、
目通り幹囲6.5メートル、
樹高35メートル、
樹齢約800年で樹勢旺盛です。

ここは西安達の熊野先達であった
旧安達太良山念久寺大音(恩)院跡地です。

傍らの不動堂に
中近世安達地方の修験道の資料が保管されております。



撮影
「マユミ(実)」 2020.11.6 S氏別邸前にて
「しらまゆみ(シロマユミ)(実)」 2020.10.20 自宅にて
「ツリバナ(実)」 2020.10.8 自宅にて
「館野のイチョウ」 2020.11.3 旧安達太良山念久寺大音(恩)院跡地にて



2020.11.10



10月 Ⅳ

ムラサキシキブ 紫式部


紫色の実を
「源氏物語」の作者紫式部になぞらえました。

あまり人が通らない山道を歩いていると寂しげな、
しかし目立つ紫の実の美しさに足が止まります。

実むらさき人恋ひの色濃くしたり 加藤三七子

花は路傍の花「八月に」に供覧しました。

ツタ(ナツヅタ)


秋の夕日に照る山もみじ
濃いも薄いも数ある中で
松をいろどる楓(かえで)や蔦(つた)の
山のふもとの裾模様(すそもよう)
(以下略)

小学校唱歌「紅葉」、
作詞高野辰之、作曲岡野貞一を
口ずさみたくなるほど、
今当地はどこもかしこも紅葉に囲まれています。


ツタは茎が変化し巻きひげとなり、
しかも先端が吸盤になっているので
垂直な壁でもよじ登ることができます。


「ツタ」の名は
「伝って」伸びていく様子からきています。

ツタの紅葉は美しい、
見事といってもよいです。

赤色のもとであるアントシアン色素の形成には気象条件が関係し、
また空気の汚れたところでは美しくならないそうです。
(木場英久による)

キヅタ(フユヅタ)


「ツタ」に似ていますが、
木質の度がつよいので、
「木蔦」といい、
また、「ツタ」が紅葉後に落葉し、
ナツヅタと言われるのに対応し、
冬でも葉を落とさない常緑性のため、
フユヅタと呼ばれます。

幹は多数の「気根」(地上の茎や幹から空気中に露出した根)を出し、
木や石に絡みつき登り、
時には高さ10メートル以上になります。

気根から水分を吸収し絡まれた木が弱ったり、
枯れたりします。

番外:ニコニコ共和国遺跡?


かつては賑わいました。
字が消えかかっていますが、
「夕顔横丁サービス局」と読めます。



撮影
「ムラサキシキブ 紫式部」 2020.10.18 H氏宅路地にて
「ツタ(ナツヅタ)」 2020.10.26 岳郵便局近辺にて
「キヅタ(フユヅタ)」 2020.10.26 前の林にて
「番外:ニコニコ共和国遺跡?」 2019.11.15 岳郵便局近辺にて



2020.10.29



10月 Ⅲ

セイダカアワダチソウ


セイダカアワダチソウは昭和40年代、
列島改造政策により劇的に全国的に出現し、
その派手な姿から知らない人が居ないくらい。

しかし、今ではその勢いがすっかり下火となり、
当岳温泉ではほとんど見られません。

やっと見つけた株ですが、
倒れないようにテープで擁護してありました。

北アメリカ原産、
群生した花穂や実が泡立つように見えることが名の由来です。

忘れられないほど強烈な印象がありますから、
自然の盛衰とはいえ、
見られないとなるとやはり残念ですね。

ミソソバ


花は金平糖のようで可愛い、
葉は牛の顔を思わせ、
別名ウシノヒタイ。

和名は「溝に生えるソバの実に似た草」から。

ナギナタコウジュ


花穂は赤紫色の花を密に一方向に向けてつけ反り返ります。
これを薙刀(なぎなた)に見立てて名付けられました。

道端に生える1年草で、
全体に強い香りがあります。

「幸薷(こうじゅ)」はナギナタコウジュ属植物の中国名・漢方薬名です。

リンドウ


晩秋に咲くリンドウはシーズンの終わりを実感させ、
秋の花の真打とされますが、
園芸種も多く街中ではあまり季節感がありません。

リンドウは漢名竜胆の音読み、
根の苦さを竜の胆「きも」にたとえ、
消化不良や食欲不振の薬となります。



撮影
「セイダカアワダチソウ」 2020.10.18 A商店路地にて
「ミゾソバ」 2020.10.18 深堀部落にて
「ナギナタコウジュ」 2020.10.14 道端にて
「リンドウ」 2020.10.18 市営墓地にて



2020.10.23



10月 Ⅱ

世界的なベストセラー
「サピエンス全史」の著者、
ユヴァル・ノア・ハラリがこの10月に
「パンデミック」を緊急出版、
早速読みました。

このコロナ禍の「最大の危険」はウイルスでなく、
人類が内に抱えた魔物、
すなわち憎悪、
強欲と無知だと見抜きます。

賢明(科学を信頼)で思いやり、
他者との協力により、
「人類はこのパンデミックを生き延びます」と
力強く熱いメッセージに感激します。

是非ご一読を。

オヤマボクチ



我が家自慢の一つはオオウバユリ、
シザーローズ(ヒマラヤ杉の実)、
このオヤマボクチなどのドライフラワーです。

ところが、オヤマボクチの実際の花を見たことがありません。

秋枯れた林縁にひんぽんと立つ独特の姿に魅せられ、
1本、2本と手折っていましたが、
今回は成功しました。

オヤマボクチは当地ではヤマゴボウといいます。

2つめ画像のように
大きな葉が牛蒡(ごぼう)の葉に似ております。

若い葉は草団子や草餅の材料になります。

名前のボクチ(火口)とは
燧石(ひうちいし)で打ち出した火を移し取るもので、
葉の裏面の白毛、
または冠毛を用いたそうです。

古い、遠い世代のこと、
今では燧石といってもぴんとこないかも。

キク

 


キク科は高等植物の中でもっとも大きな科で、
世界に広く分布しおよそ2万種が知られています。

日本には350種が野生し、
帰化植物も120種以上、
それに園芸種も非常に多いです。

名前の同定をあきらめて
自宅前の林縁に自生している2種の写真だけを供覧します。
花粉にまみえたカメムシも。

ハキダメギク


熱帯アメリカ原産、
日本では戦後目立つようになりました。

5個の白い舌状花がとても可愛らしいのに、
ハキダメキクとは気の毒な名前だと友人から教えてもらいました。

窒素分の多いゴミ捨て場や道端に生えるからです。



撮影
「オヤマボクチ」その1 2020.10.19 駐車場前林にて
「オヤマボクチ」その2 2020.10.19 駐車場前林にて
「キク」その1 2020.10.19 自宅前林縁にて
「キク」その2 2020.10.19 自宅前林縁にて
「ハキダメギク」 2020.10.14 道端にて



2020.10.21



10月

「ほんとの空」と問えば、
「安達太良山」と答えるのが当地の常識(*1)ですが、
「ほんとの秋がありました」
-福島県安達太良山―
というフレーズを見つけました。
「山肌は秋色のパレットを広げたかのよう。私もその一色になれるかな・・・」(*2)

私もそう思いますが、
「極上の秋山」は変りやすい。

猛暑と天候不順の今年はどうでしょうか。

(*1)高村光太郎「智恵子抄」 あどけない話より)
(*2)山と渓谷2008.10-「極上の秋山」文渡辺由香、写真渡辺正和

ヨウシュヤマゴボウ


北アメリカ原産、
明治初期に渡来し雑草化した大型の多年草、
空地などによく見ます。

茎、花柄、がくが真っ赤に染まりきれいです。

果実は黒く熟し美味しそうですが有毒。

一度見たら忘れられない雑草です。

2年前(2018.9.14)に取り上げましたが、
「ヨウシュ」は洋種の意味のようです。

ニシキギ


自生するがよく庭に植栽されます。
枝は緑色ですが、褐色のコルク質の縦翼があります。

紅葉を「錦」にたとえたもの。

安達太良山の紅葉 2題

澄んだ青空の中、
全身が紅葉に染まる、
秋山の楽しみは尽きません。

しかし、交通手段を放棄しましたので今は思い出に染まります。

安達太良山の見頃は例年ですと10月10日前後です。


薬師岳付近のビューポイントから 2008.10.13


仙女平上部にて 2004.10.17



撮影
「ヨウシュヤマゴボウ」 2020.10.2 近所の道端にて
「ニシキギ」 2020.10.2 自宅庭にて
「安達太良山の紅葉 その1」 2008.10.13 薬師岳付近のビューポイントから
「安達太良山の紅葉 その2」 2004.10.17 仙女平上部にて


2020.10.05



9月 Ⅱ

秋の日は「釣瓶落とし」(つるべおとし)といいますが、
夕方の散歩の折に実に言い当てた言葉だと
実感するこのごろです。

アレチウリ


1952年戦後になって日本で初めて発見されましたが、
(改定牧野図鑑による)
今では荒地や道端に普通に見られます。

北アメリカ原産のつる性植物、
巻きひげを絡み、
勢力を拡大します。

鏡ヶ池遊歩道を離れ、
安達太良連峰左端の和尚山が望見できる
緩い傾斜地の約数百㎡を覆いつくします。

お見事と言ってもよいほどですが、
1年草なのでやがて枯れ、
来年春には元の藪になります。

ハナトラノオ


北アメリカ原産の園芸種、
しばしば野生化します。

名の由来は花穂が虎の尾に似ているからとされますが、
あまりそのようには見えません。

大きなピンクの花穂がきれいです。

ブタクサ


明治初期に渡来し都会の荒れ地に入り込み、
今では日本全国に広がりました。

これも北アメリカ原産、
和名は英名ホッグ ウィード(豚の草)から。

花穂が直立し、
雄花が上部に下向きに咲き、
雌花はその下の葉のわきに咲きます。

風媒花で花粉が空気中に浮遊し
花粉アレルギーを起こします。

オシロイバナ(白粉花)


メキシコ原産の園芸種ですが、
今では道端などに野生化し、
よく見かけます。

花弁のように見えるのはがく片で、
花の色はふつう鮮やかな紫紅色ですが
ピンク、黄、白や絞りもあります。

花は夕方咲きはじめ朝にしぼみます。
黒く熟した実をつぶすと白い粉が出るので
「白粉(おしろい)」に見立てました。



撮影
「アレチウリ」 2020.9.22  鏡ヶ池近くにて
「ハナトラノオ」 2020.9.21 旧A旅館跡にて
「ブタクサ」 2020.9.21 道端にて
「オシロイバナ」 2020.9.22 道端にて



2020.09.25



9月

野次馬根性などとても言えないことですが、
興味ある「コロナ後の世界」について、
岩波新書、文芸新書、朝日新書が相次いで刊行され、
また月刊誌などでも特集されております。
世界の知者の声に耳を傾けましょう。


コロナ後の世界は変わるでしょう、
変わるはずです。

緊張感をもって見届けます。

ときには深呼吸して
自由で新鮮な空気を吸いながら。

サボンソウ(シャボンソウ)

酷暑の炎天下、
わずかな道路の割れ目などから
硬い節のある茎をのばし、
特徴ある白い(わずかにピンク色)5弁花が咲き続けます。

いままで気が付かなかったことが不思議なくらいですが、
道路添えに300メートルも勢力を拡大しています。

ヨーロッパ原産、
明治時代に観賞用、
薬用として導入され、
花壇から逃げ出し野生化したものらしいです。

昔ヨーロッパで石鹸の代用として利用されたそうです。


シュウカイドウ


中国、マレー半島原産、
江戸時代に渡来したベゴニアの仲間の秋海棠(シュウカイドウ)は
俳句秋の季語になるほど秋を感じさせ、
親しまれています。

繁殖力が強く野生化し、
いたるところに見られます。

雌雄異花、大きい2枚のがく片と
2枚の花弁が雄花、雌花は花弁がありません。

ムラサキツユクサ


北アメリカ原産、
園芸種だが、
逃げ出して道端を飾ります。

1日花ですが、
6月から次々と咲き続けます。

壮健です。

紫色の大きな3弁花が美しいです。

キクイモ

 


アメリカ原産の草丈が2メートル以上になる大型多年草、
根茎の先がイモ状で、
食用になります。

薄く切り油炒めが美味しいそうです。

道端にも多いですが栽培もされます。
黄色の菊花に見え、
イモが出来る、
名前の所以です。

アゲハが群がって訪れていました。



撮影
「サボンソウ」 2020.9.11 道端にて
「シュウカイドウ」 2020.9.11 道端にて
「ムラサキツユクサ」 2020.9.11 道端にて
「キクイモ」 2020.9.11 H氏栽培



2020.09.14



8月に Ⅲ

厳しい残暑が続いていますが
安達太良山からの風がいくらか爽やかに感じられるようになりました。

ヤブガラシ


人家の近くのどこにでも見られるつる性の多年草、
旺盛な繁殖力から
手入れを怠るとたちまち蔓延り、
庭や林の厄介者とされ、
ヤブガラシと呼ばれます。

しかし、今まで、そんなに長い経験ではありませんが、
藪を枯らすほど繁茂したところを見たことがありません。


貧乏して手入れが出来なくなり蔓延るから
「貧乏蔓」とも呼ばれますが、
ヤブガラシ、ビンボウズルは濡れ衣かも。


花がとても特徴的です。

茎の先端に平らに展開した淡緑色の蕾が
そのまま4弁に平開し、
はじめピンク色、
のちオレンジ色に変化します。

真ん中のオレンジが花盤(かばん)と呼ばれ、
ここにブドウに似た香の蜜が満ちています。

ヤブラン


葉が線形、深緑色でランの葉に似るから
ヤブランとよばれますが、
ユリ科です。

花茎が直立し、
淡紫色から紫色の楕円形蕾を多数つけます。


なかなか開花しないので
見守っている間に刈り取られてしまうものがありました。

ユリ科のなかでは開花がもっとも遅いとされます。

コヤブラン


駐車場の土手はいろいろな草花が咲くので、
毎日のように眺めて楽しんでおります。

といっても、いわゆる雑草が3,40センチ以上伸び放題では
見苦しく思われるのではないかと気になります。

春はヤブカンゾウ(ワスレグサ)の群落が咲き終わるのを待ち除草し、
秋にも行います。


数年前、夏に3,40センチの花茎を伸ばし、
10センチの淡紅色穂状の花を見つけました。

図鑑を調べても確信が持てなかったのですが、
今回ヤブランをじっくり眺め、
ヤブランとよく似ており、より葉が細く、
花も野生の逞しさが見られないので
「コヤブラン」と判断しました。

まったく自信がないのですが、
花が美しいので供覧いたします。



撮影
「ヤブガラシ」 2020.8.15 道端にて
「ヤブラン」 2020.8.15 道端にて
「コヤブラン」 2020.8.17 駐車場土手にて



2020.8.28



8月に Ⅱ

新しい日常とはなんと静かなのでしょう。


盆歌の一つも聞こえてこない。

お盆休みだからどこかに行こうということにもならない。

孫たちに小遣いを用意しなくてもよい。

ムクゲ


随分以前になるが、
4,5メートルもあるムクゲの木をいただき、
東側の一画に移植しました。

大きな純白の花が素晴らしく大好きでした。

しかし、ヒマラヤスギや栗などの周囲の木が成長し日陰になり、
年々勢いを失い枯れてしまいました。


ムクゲは中国原産ですが韓国の国花、
古くから中国、韓国、日本で栽培され、
愛されています。

ムクゲは日本名として異質ですが、
中国名木槿(もくきん)、
韓国名の無窮花(永久の花)に通じるそうです。

サルスベリ



中国原産で日本には江戸時代初期に渡来しました。

庭園などに植栽されます。

樹皮が薄くてはがれやすく平滑、
上手なサルでも滑って登れないという意味で名付けられました。

盛夏から秋まで花が次々と咲くことから
漢名百日紅(ひゃくじつこう)と呼ばれます。


樹肌がすべすべし堅く建材として素晴らしく、
私が開業するとき、
父の友人の材木問屋さんから
お祝いとしていただいた床柱が
客間を飾っております。


花もユニークです。

花弁がしわしわのうえ長い炳があり、
黄色の雄しべが40本前後、
たくさんあります。

クサギ


市営新墓地の坂を上りきると、
甘い香りが漂ってきました。
クサギです。


花は良い香りがしますが、
木や葉を千切ると強い薬品臭がするので
クサギ臭木の名が。


平成2年、63歳で亡くなった兄と
今年3月亡くなった義姉が眠っているお墓は緑の森の中、
すぐ近くに3メートルほどのクサギが2本あります。

私が順天堂大学福田外科で研修中、
兄の医院に居候し、
すごく世話になりました、
感謝あるのみです。

写真は旧盆の墓参の時に撮影しました。
白い花冠と紅い咢(がく)は地味ですが美しいです。

秋には丸い果実が熟し、
赤みを増した咢(がく)が見事で目立ちます。

クサギの実は藍以外で青系色に染めることが出来る
唯一の植物だそうです。



「ムクゲ」 2020.8.4 宅裏庭にて
「サルスベリ その1」 2020.8.25 ホテル東館にて
「サルスベリ その2」 2020.8.25 S氏宅にて
「クサギ」 2020.8.13 新墓地にて



2020.8.27



8月に

東北南部の梅雨明けが発表されました。

暑くなるとコロナ感染症対策と相まって
熱中症対策が必要です。

ひと頑張りですね。

リョウブ


山地にある落葉中木。

葉が枝先に集まって互生し、
その枝先に8-15センチの総状花序をつけます。


花木が少ない時期ですので目立ちますが、
今年は全く咲かないか、
わずかに申し訳程度の花が見られました。

日照不足の影響と考えられます。


古名ハタツモリ(畑守)、
和名「令法」などから、
奈良時代、平安時代の律令制時代には
田畑の面積に応じて一定量のリョウブを植え、
葉の採取貯蔵を命じられたものと考えられております。
古くから救荒植物(#)として利用しました。

(注)救荒植物:飢饉や戦争の時、
食べ物不足をしのぐための植物、多数あります。

ムラサキシキブ 紫式部

 葉のつけ根から集散花序をだし
多数の淡紫色の小花が群がります。

花冠の先端が4裂し、
雄しべが長く飛び出します。

秋には球形の果実が紫に熟します。


この優美な果実の姿から
紫式部の名をかりたものです。

多くの歌が詠まれています。

有名なのは花より果実です。

コバギボウシ

伸びかけた花茎の先端の形が
寺院の欄干などの飾りの擬宝珠(ぎぼし)に似ているので
この名があります。


日本が世界で最も野生種が多いのですが、
広く分布するのは
コバギボウシ、オオバギボウシ、イワギボウシの3種です。


コバギボウシは葉身が葉炳に流れる形をしており、
大きさは10-40センチ、
変異が見られます。

花も優しい感じがします。
一日花です。



撮影
「リョウブ」 2020.8.2 H宅駐車場にて
「ムラサキシキブ」 2020.8.2 H宅駐車場にて
「コバギボウシ」 2020.08.2 湯の森公園にて



2020.8.3



7月に Ⅲ

ネムノキ



ネムノキは
夜間眠るかのように葉を閉じ、
花は夕方から開いて翌日にはしぼんでしまいます。


ピンク色の長い糸のような花に見える部分は
雄しべが多数集まったもので、
1本の雌しべは目立たちません。

写真は曇りの午後なので
葉がまだ閉じられていませんが、
和名ネムノキは葉が下向きに閉じ、
いかにも眠っているように見えることからです。


開院して間もなくのころ、
はっきりした理由は思い出せませんが、
ネムノキに執着、
狭い裏庭に植樹しました。
たちまち大きくなりました。

地球温暖化が危惧され、
1997年COP3で京都議定書が締結されたときは感動したものでしたが、
さらに温暖化が進み、
暑い夏が肌身に感じられる平成10年ごろには
ネムノキが10メートル近くに成長しました。

「眠れる美女」と夢を追うばかりは許されず、
強い剪定が必要となりました。

庭から眺められるネムノキは
その頃から目立って成長し、
高さが20メートルになりました。

ネズミモチ


常緑低木で樹勢強健と言われ、
庭や公園に植樹されます。

ところが湯の森公園の生垣は8割方枯れてしまいました。

日照不足、排気ガスによるものと考えられます。


ネズミモチの白色の花は一見地味だが、
風情があります。


秋に紫黒色に熟した果実がネズミの糞に
驚くほど似ているから名付けられました。



撮影
「ネムノキ その1」 2020.7.25 自宅にて
   「ネムノキ その2」 2020.7.25 近くの山林にて
「ネズミモチ」 2020.7.3 湯の森公園にて


2020.7.28



7月に Ⅱ

世界の新型コロナウイルスの感染者数は
累計1410万人、
死者60万人超(7月18日現在)、
しかも増加のペースが衰えない状況が続いています。

日本でも死者が千人を超えたと報道されました。

コロナ禍は自然災害とは異なりますが、
まさに世紀の大厄災といっても過言ではないでしょう。

ヤマユリ(山百合)


日本特産の「ヤマユリ」は強い芳香があり、
食用にもなります。

世界のユリの中で
最も豪華華麗なユリの王様、
女王様と言えそうです。

知る人は知るでしょうが、
大玉村―二本松線 
通称グリーンラインは
林縁にヤマユリが静かに咲く山道が続きます。

それは贅沢な散歩道です。

タケニグサ


高さ1-2メートル、
20センチの大きな葉(葉裏、茎が粉白色)の多年草で
山野や道路端に普通に見られます。

和名は竹と煮ると竹が柔らかくなるからと、
また、茎の中が中空からと言われます。


日本では見向きもされませんが、
ヨーロッパなどではそのエキゾチックな雰囲気が好まれるようです。

昔のこと、
ロンドン空港に向かう高速バス車窓から
郊外の広い庭園一郭を占める
大きなタケニグサを見つけ驚いたことがありました。


子供のころ、
当地では狐煙草(きつねのたばこ)と呼んでいました。

先輩の何人かに聞きましたが、
その理由は知らないと。

戦時中、大人たちは煙草が手に入らず、
オオイタドリを刻んで吸っていたそうですが。

クルマバハグマ

山地の樹林に生える多年草です。

葉が茎の中ほどに車輪状に付くので
その名があります。


ハグマ「白熊」とは昔、
槍や兜につけた「ヤク」の尾の毛で作った
白い飾りのこと。

写真をよく見ると、
そのユニークな装飾性が感じられます。



撮影
「ヤマユリ(山百合)」 2020.7.20 温泉神社裏にて
「タケニグサ」  2020.7.17 元旅館跡地にて
「クルマバハグマ」 2020.7.19  駐車場前の林にて



2020.7.22



7月に

全国的にコロナ感染者が増えているようです。
心して新しい日常生活に留意いたしましょう。

キリンソウ


日当たりのよい石垣で発見。

肉質の太い茎の先端に多数の黄色花、
花弁が披針形で先が鋭くとがり、
マンネングサとよく似ています。


和名麒麟草(キリンソウ)は
牧野図鑑では何の意味か不明とあります。


高知県、徳島県など6県でレッドリスト指定を行っています。

当地では小群生3か所見つけました。

ホタルブクロ


日本全国いたるところに生え、
初夏のころ袋状の花がひらく、
誰でもよく知っている名前です。


「子供がこの花でホタルを包んだので」(牧野図鑑)
「蛍の宿る草」
「穂垂(ほた)る袋」
「火垂(ほた)る袋」

いずれも風情がありますね。

番外:ヒメボタル

ヒメボタルの名が一般に認知されるようになったのは、
つい近年のこと。


奥岳「からまつ山荘」主人木村秋良氏(故人)がヒメボタルの大発生を発見。
通報により、蛍の研究者大場信義氏が
「ヒメボタルの生活史」(1975年)を発表しました。

安達太良高原のヒメボタル発見が
「日本におけるヒメボタル研究の原点」であるとのちに語っております。


ヒメボタルは日本で最も小さいことから「ヒメボタル」の名が。


水辺にすむゲンジボタル、
ヘイケボタルと異なり、
陸生です。


メスは後ろの羽が退化し、
飛ぶことが出来ません。

飛ぶことが出来るのはオスだけで、
このため、生息地が限られ、
当地では標高が800-1000メートルの安達太良山東南傾斜地に生息します。


光り方は黄金色の強いフラッシュ光を放ち、
暗闇の林の中を飛び交う光景はまさに幻想的というべきでしょう。


岳温泉文化協会の仲間が20年間観察を続けております。

6月29日夜、10数匹観察しました。

発生のピークは7月10日前後と思われます。



撮影
「キリンソウ」 2020.6.27 深堀部落にて
「ホタルブクロ」 2020.6.27 岳温泉長坂山道にて
「ヒメボタル」 2008.7.16 奥岳山中にて



2020.7.1



六月に Ⅳ

コロナ東京アラートが解除となり、
往来が多く、
岳温泉の旅館・ホテルの客室の灯がともりましたが、
ようやくという声が弱々しい。

マタタビ


「猫にまたたび、お女郎に小判」と言えば、
効果が著しいことのたとえです。

山仕事から帰った近所の人が
猫の前に実のついたマタタビの枝をほいと投げ与えたところ、
飛びついた猫が夢中で実や葉を齧り始めました。
やがてうっとり、虚ろな目、
酒に酔ったようでした。

小学生のころの鮮明な記憶です。

猫はマタタビが好きなのだという大人たちの説明でしたが、
マタタビに含まれる物質(マタタビラクトンやアクチニジン)が
猫の中枢神経に作用するのだと知ったのはつい最近です。


ローカル線の車窓に飛び込んでくる不思議な光景、
緑なす山林を白く染めるマタタビはまるでお伽話の絵のようです。


マタタビはつる性の木本で、
絡まって高い木を登り、
雄株の花が咲くころ葉が白くお化粧?します。


葉がげに「ウメ」の花に似た白い花が咲き、
近づくと香りがします。


マタタビの名はアイヌ語から来たと言われます。

ウツギ(ウノハナ)


卯の花の匂う垣根に時鳥(ほととぎす)
早も来鳴きて忍音(しのびね)もらす夏は来ぬ・・・
(佐々木信綱作詞 小山作之助作曲)

懐かしい小学校唱歌です。


卯月(旧暦4月)ごろ咲くからウノハナとも呼ばれるウツギは
枝の中心部が中空なので
「空木(うつぎ)」です。


前項にも述べましたが、
ウツギの名が付く木は複数あります(複数の科にわたる)。


その中でも「ウツギ」は分布が広く、
人家周辺に普通に生え、
かつては生垣にされましたが、
現在ではほとんど見られません。


旧深堀温泉跡の生垣でたわわに咲くウツギを見つけました。

番外:旧深堀温泉跡

岳温泉は鉄山の下、
くろがね小屋周辺に湧泉地があり、
「日本三大実録」(貞観5年 863年)記載の小結(こゆい)温泉を始まりとしても
(その以前からあったと考えられる)、
約1300年の歴史があります。


湯元で繁盛した「嶽(岳)の湯」は「大山崩れ」で壊滅、
再興された「十文字岳温泉」(塩沢)は戊申戦争のため、
「深堀温泉」は失火で全焼、
明治39年に現在の岳温泉が再建されました。

まさに「彷徨える岳温泉」です。


深堀部落(深堀村)は古来から「嶽の湯」の補給基地として、
一時は温泉街としても繁盛しましたが、
現在は石垣を残すのみ、
往時を偲ぶ縁はありませんが、
その分自然が残りました。



撮影
「マタタビ」その1  2020.6.18 深堀山道にて
「マタタビ」その2  2020.6.27 深堀山道にて
「ウツギ(ウノハナ)」 2020.6.18 旧深堀温泉跡にて
「番外:旧深堀温泉跡」 2020.6.27 旧深堀温泉跡にて



2020.6.27



6月に Ⅲ

梅雨入りしました。
晴れ間に歩きます。

ユキノシタ


2.30センチの花茎を伸ばし、
その先に5弁の花が咲きます。

上の3個は小さく、
淡紅色の濃い斑点があり、
下の花弁は大きく、
白くなった老人の髭(カイゼル髭)のように立派に見えます。


今年はそこかしこに群生しました。
理由は不明ですが。


和名の由来はよく分かりませんが、
緑の下草の上に粉雪が舞う情景か。

ツルマンネングサ

朝鮮、中国原産の帰化植物、
どこにでも見られます。


花序が傘状に広がり
黄色の5弁の花をたくさんつけます。

花は披針形で黄金の星のように見えます、
なかなか素敵です。


多肉質なので摘み取っても、
捨てても生き残るので万年草の名が。

古名に「いつまでぐさ」とあり、
意地悪で逆説的ですが、
長生き過ぎる?

ドクダミ


淡黄色の穂とこの穂の下にある
白い十字形の総苞片が一つになり、
1個の花弁に見えますが、
花は淡黄色の小さな花が集まっています。


今でも民間薬として煎じて飲まれます。

ドクダミは「毒痛み」の意味だそうです。


ドクダミの花が好きだと言ったら
笑われたことがありますが、
好きだという人も多いです。


深い根茎を伸ばし庭中に蔓延るので、
厄介者にされますが。

ムシトリナデヒコ

ナデヒコは万葉集に数多く詠われ、
「かわいい」という意味があります。


しかし、当地ではこの可憐なナデシコ(カワラナデシコ・ヤマトナデシコ)は
あまり見られません。


一方、ムシトリナデシコはヨーロッパ原産で、
江戸時代末に渡来、
全国的に帰化し、
河原や荒地などにどこでも見られます。


茎の上方がねばねばするので「ムシトリ」の名がつきますが、
食虫植物ではありません。

紅紫色の花は鮮やかですが、
可憐な、秘められた美しさを欠くようです。



撮影
「ユキノシタ」 2020.6.14 道端にて
「ツルマンネングサ」 2020.6.14 道端にて
「ドクダミ」 2020.6.14 道端にて
「ムシトリナデヒコ」 2020.6.14 道端にて



2020.6.19



6月に Ⅱ

先日、親しいN先輩から
水仙の写真入り葉書をいただきました。

「路傍の花」についてのご感想も。

歳がいくつになっても
「褒められる」のはうれしいですね。

手間暇をかけた封書や葉書は特段の趣があります。

昔、金釘流の下手な字を気にしながら、
ポストに入れた感傷を思い出します。

ノイバラ


バラが人類に愛され
親しまれてきた歴史は非常に長く、
紀元前数千年にさかのぼると言われています。

わが国でも万葉の時代から和歌に詠われました。


ノイバラは日本固有種、
優れた原種として現代バラ育成の土台になりました。

山道のそこかしこ、
明るい林縁に白い花とほのかな香りが漂ってきます。


バラの花言葉は「美」、「愛」、「恋」です。


ニシキウツギ(ハコネニシキウツギ)


30年前、お元気だった木村秋良氏は花好きで、
さし木繁殖した苗木を方々に移植しました。

私がいただいた10本も見事成長し、
大きな株立ち、高さ3,4メートル、
毎年たくさんの花を咲かせ、
我が家を飾ります。


花ははじめ白色ですが、
次第に紅色となります。

これが和名「二色空木」の由来です。


バイカウツギ


白い大きな花はわずかに香気があり、
雅やかで、茶席に飾られます。

ウメの花に似ていますので梅花空木の名が。


アメリカシャクナゲ(カルミヤ属)


しっかりしたバラ苗を手に入れるため
通ったバラ園がありました。

何年か前、歳をとったからと廃業しましたが。

そこから頂いた苗木が高さ3メートルを超え毎年花を咲かせます。

常緑樹なのでバラの背景として良く似合います。


原産地は北アメリカ東部、
「カルミヤ」の名前で多数の園芸品種があります。

金平糖のような蕾と広鐘状の淡紅色の花弁が鮮やかです。


「ハナガサシャクナゲ」とも呼ばれます。



撮影
「ノイバラ」 2020.6.7 湯の森公園にて
「ニシキウツギ(ハコネニシキウツギ)」 2020.6.10 自宅にて
「バイカウツギ」 2020.6.12 H宅生垣にて
「アメリカシャクナゲ(カルミヤ属)」 2020.6.8 自宅庭にて



2020.6.12



6月に

晴天続きで暑くなりましたが、
梅雨入りも間近ですね。

コロナ感染症は第2波、
第3波がやってくると言われますから
油断なりません。


人や車の往来が少なく、
静かな公園のベンチに休んでいると、
静寂を破り夕方5時の時報が響きました。

世界的作曲家、郡山市出身の
湯浅譲二氏作曲の二本松市民の歌です。

温かい静かなメロディーに
喜びと勇気が湧いてきます。

ヤマボウシ

40年前になりますが、
初めてヤマボウシを知った時、
白蝶が濃緑の樹林に群がり
羽を休めている様子は忘れられません。

毎年、心待ちにしている大好きな花です。

和名は山法師、
白い花弁のように見えるのは実は総苞片で、
中央の球形の「僧の頭」に被った頭巾に見立てられました。

ミズキ

和名は水木、
非常に樹液が多く、
春先に枝を折ると水が滴ります。

高木で多数の枝を水平に伸ばし、
枝先に白い小さな花が集まり、
たくさん咲いた様子は、
まるで肩を怒らせて両手を伸ばしたようです。

独特な樹形から遠くからでもすぐ見分けられます。

番外:モリアオガエル

わが国特有のカエルですが、
全国に生息しているので珍しくありませんが、
特別天然記念物(国や地方)に指定されたことがあります。

安達太良山麓では標高1300メートルの黄判沼、
800メートルの姫沼をはじめ
岳温泉周辺で5か所の生息地を確認しています。

山地や森で生活し、
樹上で産卵する希少種を
見守っていきたいと思います。



撮影
「ヤマボウシ」 2020.6.5 湯小屋上部にて
「ミズキ」  2020.6.6 岳温泉4丁目にて
「モリアオガエル」 2020.6.3 安達太良体育館前の池にて



2020.6.7



風薫る5月に Ⅴ

5月25日緊急事態宣言が全国で解除されました。

新聞一面には経済活動段階的に拡大
―再流行なお警戒ー(朝日新聞)とあります。

ウイルスとともに生きるため
「新しい日常」が始まりますが、
散歩にもマスクは気が重く、
熱中症の危険も。

雑草とよばれる美しい存在

お馴染のスイバ、カラスノエンドウ、
ヒメジオン、コウゾリナが勢ぞろい。

スイバは酸っぱい葉の意、
味わったことがある人が多いと思います。

コウゾリナは「剃刀菜」、
茎や葉の全体に剛毛があり、
触ると痛いです。

ヒメジオンとハルジオンは
花からだけでは区別が難しい。

ハナニガナ

石垣で花を咲かせています。

葉や茎に苦みが。

黄色の舌状花が5個のものがニガナ、
6-8個のものはハナニガナです。

シロツメグサ

ヨーロッパ原産で、
江戸時代にカラス器(ギアマン)の箱の詰め物として入れられたのが
名の由来です。

葉は普通3葉、
まれに4葉の「四葉のクローバー」・幸福のシンボル、
奇形というか遺伝子の問題ですが。

生息場所を知っています?
内緒?

アカツメグサ

ヨーロッパ原産、
牧草として輸入されたものが逃げ出し、
各地に野生化しました。

ピンク色の50~100個の小花が頭状に密集した花で目立ちます。

葉に淡緑色の斑紋があります。

ヘビイチゴ


名前から気味悪がる人がいますが、
真っ赤な果実には毒はなく食べられます。
しかし、美味しそうですが、
美味しくないそうです。



撮影
「ハナニガナ」  2020.5.25 道端にて
「シロツメグサ」 2020.5.25 空地にて
「アカツメグサ」 2020.5.25 空地にて
「ヘビイチゴ」  2020.5.12 空地にて



2020.05.28



風薫る5月に Ⅳ

5月21日(木)から安達太良小学校の授業が再開され、
下校時に手を振ったら、
明るく元気な反応がありました。

ほっとしているのでしょう、
うれしそうでした。

みんな顔見知りの子たちです。

ギンラン

山道でよく見る花ですが、
立派なラン科多年草です。

花は半開きのまま終わりますので
少し寂しい感じがします。

ホウチャクソウ


花の姿が
寺院や五重塔に下がっている風鈴に似た
宝鐸にたとえています。

ユキザサ

和名は雪笹で、
白い花を雪に、
葉をササにたとえたものです。

林中の群落はそこだけ白い雪のように見えます。

オオマムシグサ

茎の模様が蛇の皮に似ているところから名付けられました。

大きな仏炎苞(ぶつえんほう、花序を包む苞)が
マムシ首のようで不気味です。

秋には真っ赤な果実が見事で、
よく目立ちます。

カラスビシャク

緑の花茎や仏炎苞、
その先に鞭のように高く伸びた突起は
絶妙な姿です。

愛犬ダルメシアンが草原を駆けるとき
高く挙げた細い尾の恰好良さがそっくりだったと思い出します。

ハルジオン

なんて美しいと思わず声が出ます。

春先の乾燥した陽気によく耐え
道端のどこでも見られる雑草です。

しかし、咲き終わった姿は悄然としているように見えます。
やがて刈り取られる運命を予知してなのか。

このような擬人化は自然との会話に欠かせません



「ギンラン」 2020.5.14 湯の森公園にて
「ホウチャクソウ」 2020.5.16 志津橋山道にて
「ユキザサ」  2020.5.16 温泉神社裏にて
「オオマムシグサ」 2020.5.14 安達太良山旧登山道にて
「カラスビシャク」 2020.5.15 自宅庭にて
「ハルジオン」  2020.5.8  道端にて



2020.5.24



風薫る5月に Ⅲ

初恋のときめきのような初々しい新緑が
日増しに濃い緑に染まっています。

緊急事態宣言が解除されましたが、
見えない相手との「新しい生活」や共生は
なかなか難しいですね。

ヤマツツジ

明るい林縁や開けた林中に
そっと赤色を添えます。

まさに春の点描です。

ムラサキヤシオツツジ

5月4日大玉村「赤不動」例大祭の折、
「遠藤ヶ滝遊歩道」を歩き、
杉田川対岸の急峻な斜面に咲く
ムラサキツツジに目を奪われました。

かなり遠い昔のことですが。

ヤシオ(八汐)は幾度も色濃く染め上げる意味で、
その美しさがうなずけます。

サラサドウダン

安達太良山仙女平から少し下った登山道で見た
亜高山帯に高さ4-5メートルもある大木の群落、
サラサドウダンの花が壮観でした。

和名は花冠が更紗染めに似ていることによります。

モクレン

中国原産の庭園樹、
大型の暗紫色の花はユニークですね。


枝が横方向に延びますが、
その水平に近い枝の一つに
中型の黒い鳥がやってきます。

警戒心が薄く、
そばで眺めていても逃げません。

ふと辺りを見渡すしぐさが
なんともかわいい。

枝の上を一周したりします。

毎年やってきます。

その美しい長く伸びる高い声は
一度聞けば忘れられないほどの美声です。

今年は散歩の途中で一度だけ聞きましたが、
家の庭ではまだです。

美声を心待ちにしています。

クロツグミ

窓からガラス、網戸越に撮った写真、
クロツグミです。



撮影
「ヤマツツジ」 2020.5.14 湯の森公園にて
「ムラサキヤシオツツジ」 2020.5.3 自宅にて
「サラサドウダン」 2020.5.17 近くの垣根にて
「モクレン」  2020.5.14  自宅にて
「クロツグミ」 2020.5.17  自宅にて


2020.5.20


風薫る5月に Ⅱ

イタヤカエデ


 うるわしい、妙なる5月に
すべてのつぼみがほころびそめると、
ぼくの心のなかにも
恋が咲き出でた。

うるわしい、妙なる5月に
すべての鳥がうたい出すと、
ぼくもあのひとに打ち明けた、
ぼくの心のひそかな想いを。

シューマン作曲「詩人の恋」より
(詩:ハインリヒ・ハイネ)
(訳:喜多尾 道冬)

山道を歩きながら、
思わず口ずさんでしまいます。

チゴユリ


花咲く姿がほんとうに可愛いので、
「稚児百合」の名が。

明るい林中に群生します。

エンレイソウ


道端で発見しました。

和名「延齢草」、
語源は不明ですが、
一説には薬効のためとあります。

オオバナノエンレイソウ

北海道や樺太など北方型の多年草で、
ミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)に似ていますが、
花が大きく見事です。

以前に園芸店で購入した1本が3本になりました。

今年はどうかと見守っていると、
急に大きく成長し、
清楚な大きな白い花が咲きます。

和名「大花延齢草」です。


撮影
「イタヤカエデ」 2020.5.8 自宅前にて
「チゴユリ」   2020.5.8 自宅にて
「エンレイソウ」  2020.5.8 堀山道にて
「オオバナノエンレイソウ」 2020.5.8 自宅にて



2020.5.9



風薫る5月に

風薫る五月、
野山が新緑に輝き、
新生の喜びを歌っています。

コロナ自粛で自宅周辺を歩きました。

サクラソウ

かつて地元の山野草展で1株購入しました。
あちらこちらに群生しています。

日本固有種ですが、
野生種を見たことがなく、
プリムラの名で色とりどり多くの園芸種があります。

プリムラはもともと学名で「最初」を意味し、
春を告げる花です。

クサノオウ

ケシ科の多年草、
和名「草王」と言います。

一説には丹毒瘡(かさきず)に著効あり、
瘡(くさ)の王の名。

シャガ

古くに中国から渡来し、
野生化した、
湿った林下に自生する常緑多年草。

実に美しい、
妖艶な雰囲気があります。

朝咲いて夕方しぼむ1日花です。

ムラサキケマン

越年草で
毎年、今頃になると庭の一角を占領します。

ケマンとは仏殿の欄間など装飾品の意です。

カラスノエンドウ

豆果が熟すると黒くなるので
カラスに喩えられました。

ムラサキがきれいなので好きな草です。
つる性。

カキドオシ

つる性で垣根を通り過ぎて向こうまで勢力を伸ばす、
和名「垣通」です。

何所でも見られます。

撮影
2020.05.03 自宅周辺にて

2020.05.06



早春を歩くⅤ

アズマシャクナゲ(シャクナゲ)


日本特産種です。

アズマは東国の意味だそうですが、
安達太良山麓の深山林下に自生します。

葉裏の淡褐色の綿毛が若葉の時期には白いので、
当地では「ウラジロ」と呼ばれることが多い。

頂芽から10個ほどの花が集合し、
開花すると白っぽくなりますが、
淡紅色の色合いが素晴らしい。

見惚れてしまいます。


北向きの玄関脇の松の木陰、
分岐した枝の頂上に咲きます。

毎年、早春の楽しみの一つです。


10数年前になりますが、
誘われて見せていただきました。

太い枝が横に這うように曲がりくねって展開し、
その枝先に数えきれないほどの花がまさに壮観、
感嘆しました。



一方、ハクサンシャクナゲは
アズマシャクナゲ自生地より高度が高い亜高山帯に分布し、
安達太良山では勢至平から上部、
薬師岳の上部に自生します。

また、開花はアズマシャクナゲより遅く、
7月になります。

花の色は白色、淡い緑、薄い淡紅色です。

ハクサンシャクナゲの変種で、
花が八重(雄しべの一部がが弁化)になった
ヤエハクサンシャクナゲは希少種で、
吾妻連峰、安達太良連峰に稀に見られます。

吾妻山の群生地は国の天然記念物に指定されました(1923年)。

発見者、根本莞爾を記念して
ネモトシャクナゲと命名され、
「福島県花」となりました。

しかし、最近は環境の変化により枯れ、
また盗掘などにより株が激減し、
自然界ではなかなか見ることが出来なくなりました。

写真は高校生の頃、
写真家に同行し撮影した
今では貴重な白黒写真と思われます。



撮影
画像上 2020.04.25 自宅にて
画像中 2006.04.29 小関K宅庭にて
画像下 1950.07 安達太良山僧梧台にて



早春を歩くⅣ

4月7日、
コロナウイルス感染症緊急事態宣言が出ました。

医療崩壊危機の岐路に立っており、
外出自粛が求められています。


しかし、高齢者は3日-1週間も運動しないと、
たちまち筋力が減退し、
免疫力も低下します。

「ステイ ホーム」とのジレンマ。
個人の正しい判断が求められますね。

リュウキンカ


20年前から春一番の山歩きは
リュウキンカの観察から始めます。


東日本大震災後、途絶えていましたが、
先日、友人を誘い歩きました。

大きな丸い石の下から湧出、
流れだした小川がくねくねと斜面を下り、
林縁の川に合流します。

この清流にリュウキンカが群生し壮観です。

茎が直立し、金色の花、
立金花です。

花びらのように見えますが、がく片です。

ネコノメソウ


淡黄緑色の花は日が当たるとキラキラ輝きます。

このための名かと思っていましたが、
果実が猫の瞳に見えるからと書かれていました。

ワサビ


戦後、安達太良山麓に「ワサビ田」をつくったという話がありますので、
自生したものか、逃げ出したものか分かりません。

白い花が清楚で美しい。

シュンラン(ホクロ)


山から帰り、
福太郎と散歩しました。

公園で偶然シュンランを見つけました。


子供のころは、この辺りには
樹林の開けたところにたくさんあったように思います。

花を折ると、甘いいい匂いがします。

ジジババと呼んでいました。

意味が分からなかったのですが、
調べてみると
花の唇弁の紅紫色の斑点から
老人の皺顔に見立て、
また男女の性器に似るからとありました。


撮影
「リュウキンカ」 2020.4.7 Y氏宅裏山にて
「ネコノメソウ」 2020.4.7 Y氏宅裏山にて
「ワサビ」    2020.4.7 Y氏宅裏山にて
「シュンラン」  2020.4.9 湯の森公園にて


2020.4.13



早春を歩くⅢ

ウグイスが猛練習中、
一声一声、上達しています。

「初蝶来何色と問ふ黄と答ふ」(虚子)・・白色でしたが。


コロナ感染症で広い高原を一人占め、
のんびりご一緒いたしましょう。

目の保養に供覧します。


レンギョウ


高村光太郎は生前レンギョウの花を好みました。
命日の4月2日に「連翹忌」が行われます。

今年はコロナで中止のメールが来たと、
智恵子抄顕彰会会長さんが言っていました。

智恵子さんは二本松市生れ、
安逹町に生家が残っています。

スミレ


人恋しくなるほど可憐ですね。

大好きな花。
シューベルト作曲の「すみれ」(D786)も素敵です。

ところが、
この曲はスノードロップ(前掲)のことだったとか。

ツクシ


「ツクシ誰の子、スギナの子」・・本当は逆だそうですが。

ツクシは胞子茎、
スギナは栄養茎で、
正式名は「スギナ」です。

バラ園のスギナは根が深いので苦労させられます。

タネツケバナ


虫眼鏡の世界ですが、
きれいですね。

苗代を作る前にさかんに咲くのでついた名前、
早春にどこにでも見られる風景です。

ヒメオドリコソウ


そう言えばフレンチカンカン帽に似ているかしら。


撮影
「レンギョウ」 2020.4.3 N宅庭にて
「スミレ」   2020.4.3 道端にて 
「ツクシ」    2020.4.4 保育所土手にて
「タネツケバナ」 2020.4.4 近くの土手にて
「ヒメオドリコソウ」 2020.4.4 近くの土手にて


2020.4.5



早春を歩くⅡ

鏡ヶ池、緑ヶ池遊歩道を周りました。

道は小さな草花で着飾っていますが、
ほとんど歩く人もなく静かです。


コロナウイルスの外出自粛、
感染爆発のギリギリの線にあると
小池知事の緊迫した要請に応えています。

感染症に都会も田舎もない。

また、この病魔との戦いは短期決戦ではなく、
半年、1年のきびしい闘いになると
山中伸弥先生の勇気ある発言に感動しました。


14世紀のペスト(黒死病)の大流行
「メメント・モリ」は起こり得ない物語と考えていましたが、
オーバーシュート(感染爆発)による医療崩壊が
現実の悪夢にならないことを願うばかりです。


オウレン(キクバオウレン)

根茎が胃腸薬になります。

常緑多年草、
雪が消え、3月になると
10センチの花茎の先端に白い花を咲かせます。

尖った槍のようながく片がユニークで素敵です。
雌雄異株、雌花は中心の柱頭が膨らんで見えます。


ハコベ(コハコベ)

どこにでも見かける白い花、
小さくて実に可愛らしい。

花弁は5弁だが深く切れ込んで
10弁のように見えます。


バラ園にはたくさんの草花がやってきます。

オオイヌノフグリ、ハコベ、
タネツケバナ、ヒメオドリコソウ、
少し経ってカタバミ、タンポポ・・・と
賑やかなことです。

多少、見苦しくても
花が咲けば取られない。

無精者の独り言です。


撮影
「オウレン」 2020.03.25   自宅庭にて
「ハコベ」  2020.03.27 自宅バラ園にて


2020.03.30




早春を歩くⅠ

新型コロナウイルスが世界中で猛威を奮っています。

目に見えない感染症との戦いは
心眼を持って判断、
正しく怖がることが大事です。

私の長い体験からです。


春の足音がいよいよ高く、
また、福太郎の散歩は欠かせません。

元気いっぱい歩きます。

ロウバイ(蝋梅)とコウバイ(紅梅)


鏡ヶ池からの帰路、
坂道を上り一息ついたところ、
芳香が漂よい、
黄色と紅色の花が並んで咲いていました。


ロウバイはロウ細工のようなユニークな花、
香があります。
梅とありますがロウバイ科で
ウメと縁遠い種です。

ウメは中国原産で古く日本に帰化し、
愛され、親しまれてきました。

通常白色ですが、
紅色、淡紅色のものや、
一重、八重、大輪、中輪などの
300種を超える園芸種があります。

和歌や絵画の題材として、
また、梅干や梅酒など身近です。

学生の頃、
よく金沢兼六園梅園を歩きました。

写真の紅梅は変種の八重咲き
ヤブサウメ(ザロンバイ)と思われます。

フクジュソウ

フクジュソウは別名元日草と言われ、
新年を祝う正月の花とされます。

Hさん宅にて、
きれいですねと声をかけると、
よく主人が鉢上げし
正月に床の間を飾ったと
懐かしそうに目を細めて語ってくれました。

ツバキ(ヤブツバキ)

ツバキ(ヤブツバキ)は
日本とその周辺地域に限って自生し、
日本人との関わりは深く5000年の歴史を持ち、
民俗、文化に結びついています。

幕末、長崎出島からヨーロッパに渡り、
異国的な美しさから大流行しました。

デュマ・フィスの「椿姫」を生み、
ヴェルディが作曲しました。
オペラ「椿姫」、
いつも泣けるオペラ。

二本松ゆかりの世界のプリマドンナ、
関屋敏子についてはいずれあらためて。


撮影
「ロウバイ」 2020.03.13 旧N宅庭にて
「コウバイ」 2020.03.13 旧N宅庭にて
「フクジュソウ」 2020.02.22 H宅庭にて
「ツバキ」 2020.02.28 近くの路地にて


2020.03.19